カーリング精神 (公益社団法人 日本カーリング協会 競技規則より)
カーリングは技術と伝統のゲームです。技を尽くして決められたショットは見る喜びです。
また、ゲームの神髄に通じるカーリングの古くからの伝統を見守るのは素晴らしいことです。
カーラーは勝つためにプレーしますが、決して相手を見くだしたりしません。
真のカーラーは相手の気を散らしたり、相手がベストを尽くそうとするのを決して妨げたりしません。
不当に勝つのであればむしろ負けを選びます。
カーラーは、ゲームの規則を破ったり、その伝統を決して軽視したりしません。
不注意にもこれが行われていると気がついた場合、その違反を真っ先に申し出ます。
カーリングゲームの主な目的が、競技者の技術の粋を競うことである一方、ゲームの精神は立派なスポーツマンシップ、思いやりの気持ち、そして尊敬すべき行為を求めています。
この精神は、アイスに乗っているいないに関わらず、ゲームの規則の解釈や適用に生かされるだけでなく、全ての参加者の振る舞いにも生かされるべきものです。
【車いすカーリングについて】
1990年代ヨーロッパで生まれた障がい者スポーツ。車いすで競技するカーリング。
世界カーリング連盟(WCF)主催の『世界車いすカーリング選手権』が2002に開催され、2006年の冬季パラリンピック:トリノ大会から正式競技となりました。
日本国内では、2004年に第1回日本車椅子カーリング選手権が開催され、2022年4月で第18回目を迎えます。
【基本ルールとゲームの流れ】
・健常のカーリングと同じシート、同じストーンを使用し、競技ルールや戦略も同じです。
・試合前の練習の後にLSD(ラスト・ストーン・ドロー)を時計回りと反時計回りの各1投ずつ行い、ハウスの中心とストーンの距離を測ります。その2投の合計が小さい数値のチームが最初のエンドの後攻になります。
・投球は、「リード」「セカンド」「サード」「フォース」とポジションが決まっていて、先攻のチームからポジション順に1 エンドにつき一人 2 つのストーンを交互に 1 投ずつ投げます。
・特定の 1名が「スキップ」と呼ばれ、投球側と反対のハウス側で石を投げ入れる場所など司令塔として指示します。
・スキップが投球する際は、他の 3 名のうち「バイススキップ(バイス)」と呼ばれる役割の選手と交代します。
・投げ手は、スキップまたはバイススキップの指示通りに、投げる方向と強さを調整し、回転をかけながらストーンを投げます。
・各チーム 8 個のストーン(計 16 個のストーン)を全て投げ終えると1 エンド終了となり、ハウスの中心に近いストーンのチームが得点を得ます。
・相手のストーンより内側のハウス上にあるストーンの数が得点となります。
・これを 8 エンド行い、合計点の多いチームが勝利します。
☆ダウンロード:車いすカーリング_リーフレット.pdf
【車いすカーリングとカーリングの違い】
“クラス分け”→下肢障がいが対象です。筋力低下、他動関節可動域障がい、四肢欠損、筋緊張亢進、失調、アテトーゼのいずれかで、障がいの程度によって条件があります。
“チーム”→氷上でのプレーの際は、必ず男女混合の 4 名で行います。(登録は5名までで、男女混合であれば人数比の制限はありません)
“デリバリースティック”→ストーン(ハンドルの付いた石)を、ホッグラインの手前からハウスに向かって、手またはデリバリースティック(棒状の競技用具)を使って投げ入れます。
“スウィープ”→氷上を掃く行為は禁止されています。
“38分”→1試合のチームのシンキングタイムは38分です。
<競技を支える人たち>
・ストーンのクリーニングやセティングは、IPAと呼ばれる(アイス プレイヤー アシスタント)が行います
・カーリングの得点の確認は最後にハウスを管理していた選手によって行われますが、どちらが中心に近いか決められないときは、審判が計測します
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