旧処分規程
一般社団法人日本車いすカーリング協会 処分規程
pdf版:syobun_180507.pdf
施行 2018年5月7日
第1条(目的)
この規程は、一般社団法人日本車いすカーリング協会(以下「当法人」という。)定款第50条に基づき、定款第6条に規定する会員、定款第25条に規定する役員、定款第32条に規定する名誉会長及び顧問、定款第41条に規定する委員会の委員に対する当法人の懲戒処分(以下、本規程において単に「処分」という。)に関する事項を定めることを目的とする。
第2条(処分事由)
第1条に規定する者が次に掲げるときに該当するときは、処分する。
(1)定款又は倫理規程その他の規程に違反したとき
(2)故意又は過失により当法人に損害を与えたとき
(3)故意又は過失により当法人、会員、理事、監事、名誉会長、顧問、委員、職員の名誉を傷つけ又は信用を失墜させる行為をしたとき
(4)(1)から(3)までに掲げるときに準ずるとき
第3条(処分内容)
1 第1条に規定する者が第2条に掲げるときに該当するときは、別表に記載の例を基準に処分する。但し、第2条に掲げるときの内容・程度及び情状に応じ、個々の事案に応じた適切な処分が行われるよう努める。
(1)正会員
① 注意 文書で注意を行い戒める
② 厳重注意 文書で注意を行い厳に戒め、処分後、同様の事案が発生した場合はさらに重い処分を行うことを通告する
③ 有期資格停止 2年以下の期間、正会員としての資格を停止する。
④ 無期資格停止 期限を定めず、正会員としての資格を停止する。
⑤ 退会勧告 退会することを勧告する
⑥ 除名 定款第14条に基づき正会員としての資格を剥奪する
なお、正会員は、会員資格の停止中においても、一般法人法に定められた社員の権利の行使を妨げない。
(2)賛助会員及び特別会員
① 注意 文書で注意を行い戒める
② 厳重注意 文書で注意を行い厳に戒め、処分後、同様の事案が発生した場合はさらに重い処分を行うことを通告する
③ 退会勧告 退会することを勧告する
④ 除名 賛助会員又は特別会員としての資格を剥奪する
(3)役員
① 注意 文書で注意を行い戒める
② 厳重注意 文書で注意を行い厳に戒め、処分後、同様の事案が発生した場合はさらに重い処分を行うことを通告する
③ 降格 会長、副会長又は専務理事については当該役職を下位の役職に変更し、又は業務執行理事以外の理事に変更する。常務理事については業務執行理事以外の理事に変更する
④ 解任 定款第30条に基づき理事又は監事の地位を剥奪する
(4)賛助会員及び特別会員
① 注意 文書で注意を行い戒める
② 厳重注意 文書で注意を行い厳に戒め、処分後、同様の事案が発生した場合はさらに重い処分を行うことを通告する
③ 退会勧告 退会することを勧告する
④ 除名 賛助会員又は特別会員としての資格を剥奪する
(5)委員
① 注意 文書で注意を行い戒める
② 厳重注意 文書で注意を行い厳に戒め、処分後、同様の事案が発生した場合はさらに重い処分を行うことを通告する
③ 降格 委員長について当該役職を委員に変更する。
④ 解任 委員の地位を剥奪する
2 前項の規定により、厳重注意、資格の停止、退会勧告又は降格とする者に対しては、必要に応じ、始末書、誓約書等の提出を命ずることができる。
第4条(処分手続)
1 当法人は、第1条に掲げる者について、第2条に定める処分事由に該当すると思料した場合、事実調査を行い、その結果を踏まえて処分決定(処分を不相当とする場合はその旨の決定)をする。但し、当該事由が発生したときから3年を経過したときは、事実調査を開始することはできない。
2 当法人は、事実調査の対象者(以下「審査対象者」という。)又は当該事案に関係する者及び団体に対し、事実関係についての説明及び証拠資料の提出を求め、現地調査をするなど必要な調査をすることができる。
3 審査対象者は,前項の事実調査に協力する義務を負う。また、当該事案に関係する者で、当法人会員、理事、監事、名誉会長、顧問、委員、職員も、事実調査に協力する義務を負う。
4 審査対象者は、事実調査の開始後、当法人が処分を決定するまでの間、自ら退会又は辞任することはできない。
5 当法人は、審査対象者に対し、審査の対象となっている処分事由を明らかにした上、合理的な期間を設け通知し、弁明の機会を与えなければならない。
6 当法人は、処分決定(処分を不相当とする場合はその旨の決定)について、審査対象者に対し、処分内容、処分事由及び根拠規定(処分を不相当とする場合はその旨及び理由)を記載した書面をもって速やかに通知する。
7 処分の効果は、前項の通知が審査対象者に到達した時に生じる。
第5条(競技者等によるスポーツ仲裁の申立て)
第4条の処分を受けた者で、公益財団法人日本スポーツ仲裁機構(以下「JSAA」という。)が定めるスポーツ仲裁規則第3条2項に規定する競技者等に該当する者は、JSAAが定めるスポーツ仲裁規則に従ってスポーツ仲裁を申し立てることができる。
第6条(仮の処分)
1 当法人は、第4条の事実調査の開始後、処分を決定するまでの間、緊急かつ必要がある場合には、一時的に審査対象者の職務権限及び資格等を停止すること(以下「仮の処分」という。)ができる。
2 仮の処分の手続きは、第4条第6項及び第7項に準ずる。
第7条(規程の変更)
本規程の変更は、理事会の決議による。
(附 則)
本規程は、2018年5月7日に施行されるものとする。
表1 暴力 身体に対する不法な有形力の行使
違反行為 | 処分内容 |
被害者が傷害を負わなかった | 注意、厳重注意 |
被害者が全治1か月未満の傷害を負った | 有期資格停止、無期資格停止、降格、退会勧告 |
①被害者が全治1か月を超える傷害を負った ②被害者が死亡するに至った ③被害者が重大な後遺障害が残る傷害を負った ④加害者が刑事処分を受けた | 除名、解任 |
<考慮すべき要素> ①違反行為の態様(故意か過失か・暴行の程度・内容・部位、回数や継続性、被害者 数等) ②加害者の地位・立場、被害者との関係 ③加害者の人数 ④違反行為による結果や影響 ⑤被害者の身体的負荷の程度(暴行にとどまるか傷害や死亡に至ったか) ⑥被害者の心理的負荷の程度(自殺や精神疾患の発生の有無等を含む) ⑦被害者の人数、被害者の当法人における活動(スポーツ活動を含む。以下同じ)への影響の程度(当法人における活動の休止・停止の状況等) ⑧加害者の動機、違反行為に至る経緯 ⑨被害者の言動、態度等 ⑩加害者の事後の対応(反省、被害者への謝罪等) <加重・軽減要素の例> ◯加重要素(処分内容を重くする) 加害者あるいは被害者が複数の場合、傷害の程度が重度な場合、傷害により選手生命が短縮される・スポーツ活動の継続が困難になるなど重大なスポーツ権の侵害があった場合、退部・転校・不登校・退職・転職・出勤不能等、被害者の日常生活に大きな影響を与えた場合、複数回又は継続的に行われていた場合等 ◯軽減要素(処分内容を軽減する) 真摯に反省している場合、示談の成立、解雇・退職等他で制裁を受けている場合等 |
表2 セクシュアル・ハラスメント 身体的接触を含むわいせつ行為等心身に有害な影響を及ぼす言動(以下「わいせつ行為等」という。)、被害者の意に反して行った、わいせつな言辞、性的な内容の電話・手紙・電子メールの送付、つきまとい等の性的な言動(以下「性的言動」という。)
違反行為 | 処分内容 |
被害者は強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じたが、被害者及びその周囲の者の当法人における活動環境を悪化させるまでに至らなかった | 厳重注意、有期資格停止 |
わいせつ行為や性的言動を繰り返し、被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じ、被害者及びその周囲の者の当法人における活動に支障が生じた | 有期資格停止、無期資格停止、降格、退会勧告 |
わいせつ行為や性的言動を繰り返し、 ①被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じ、当法人における活動ができなくなった ②被害者が死亡するに至った ③被害者の心身に重大な障害を与えた ④加害者が刑事処分を受けた | 除名、解任 |
<考慮すべき要素> ①違反行為の態様(故意か過失か・身体的接触の有無・程度・部位、暴行の有無・内容、回数や継続性、被害者数等) ②加害者の地位・立場、被害者との関係 ③加害者の人数 ④違反行為よる結果や影響 ⑤被害者における身体的負荷の程度 ⑥被害者における心理的負荷の程度(自殺や精神疾患の発生の有無を含む) ⑦被害者の人数、被害者の当法人における活動への影響の程度(当法人における活動の休止・停止の状況等) ⑧加害者の動機、違反行為に至る経緯 ⑨被害者の言動、態度等 ⑩加害者の事後の対応(反省、被害者への謝罪等) <加重・軽減要素の例> ◯加重要素 加害者あるいは被害者が多数いる場合、暴言や暴力等他の違反行為も併せて行った場合、被害者が未成年である場合、わいせつ行為や性的言動を行った期間が長い場合や回数が多い場合等 ◯軽減要素 真摯に反省している場合、示談の成立、解雇・退職等他で制裁を受けている場合等 |
表3 パワー・ハラスメント 人格を否定するような発言・侮辱等(以下「暴言等」という。)心身に有害な影響を及ぼす言動、指導対象者、関係者等に対し行った、体力や競技力の向上、健康増進等とは明らかに無関係な、いわゆる「しごき」や「おいこみ」、罰としての特訓等不適切な指導(以下「不適切指導」という。)
違反行為 | 処分内容 |
偶発的な暴言等や不適切指導で、被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じたが、被害者及びその周囲の者の当法人における活動環境を悪化させるまでに至らなかった | 注意 |
継続的あるいは悪質な暴言等や不適切指導で、被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じたが、被害者及びその周囲の者の当法人における活動環境を悪化させるまでに至らなかった | 厳重注意 |
暴言等や不適切指導を繰り返し、被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じ、被害者及びその周囲の者の当法人における活動に支障が生じた | 有期資格停止、無期資格停止、降格、退会勧告 |
暴言等や不適切指導を繰り返し、 ①被害者が強い嫌悪感を覚える等の苦痛を感じ、当法人における活動ができなくなった、 ②被害者が死亡するに至った ③被害者の心身に重大な障害を与えた ④加害者が刑事処分を受けた | 除名、解任 |
<考慮すべき要素> ①違反行為の態様(故意か過失か、回数や継続性、被害者数等) ②加害者の地位・立場、被害者との関係 ③加害者の人数 ④違反行為による結果や影響 ⑤被害者における心理的負荷の程度(自殺や精神疾患の発生の有無を含む) ⑥被害者の人数、被害者の当法人における活動への影響の程度(当法人における活動の休止・停止の状況等) ⑦加害者の動機、違反行為に至る経緯 ⑧被害者の言動、態度等 ⑨加害者の事後の対応(反省、被害者への謝罪等) <加重・軽減要素の例> ◯加重要素 加害者あるいは被害者が多数いる場合、不適切な指導であることを知っていながら不適切な指導を行った場合、傷害や後遺障害の程度が重度である場合、用いられた暴言内容や暴力の程度が重い場合、暴言等や不適切な指導を行った期間が長い場合や回数が多い場合、被害者の選手生命等が短縮された場合、被害者が未成年の場合等 ◯軽減要素 真摯に反省している、示談の成立、解雇・退職等他で制裁を受けている場合等 |
表4 不適切経理 補助金、助成金等の経理処理に関し、一般に公正妥当と認められる会計基準その他の会計の慣行及び補助先、助成先等が指定する経理処理要項等に基づかない不適切な経理処理(横領、窃取、詐取、各種補助金・助成金の不正受給、脱税等)
違反行為 | 処分内容 |
他者が不適切な経理処理が行われていることを知っていながら適切な機関・団体・人物に報告しなかった | 有期資格停止 |
不適切な経理処理を行い、補助金、助成金等を他の目的に流用した | 有期資格停止、無期資格停止、降格、退会勧告 |
不適切な経理処理を行い、 ①自己の利益を図った | 除名、解任 |
<考慮すべき要素> ①違反行為の態様(故意か過失か、程度、回数や継続性、被害額等) ②加害者の地位・立場 ③加害者の人数 ④違反行為による結果や影響 ⑤被害者の人数、被害者の当法人における活動への影響の程度(当法人における活動の休止・停止の状況等) ⑥加害者の動機、違反行為に至る経緯 ⑦加害者の事後の対応(反省、関係者への謝罪、被害の回復・弁償等) <加重・軽減要素の例> ◯加重要素 不適切な経理処理であることを知っていながら不適切な経理処理を行った場合、加害者が多数いる場合、被害額の程度が高額である場合、不適切な経理処理を行った期間が長い場合等 〇軽減要素 真摯に反省している場合、被害の弁償、示談の成立等 |
一覧
①注意、②厳重注意、③有期資格停止、④無期資格停止、⑤降格、⑥退会勧告、⑦解任、⑧除名
違反行為 | ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | |
暴力 |
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傷害なし | ● | ● |
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| 全治1か月を超える傷害・死亡・重大な後遺障害・刑事処分 |
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セクシュアル・ハラスメント |
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| 活動環境を悪化させるまでに至らなかった |
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| 活動に支障が生じた |
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| 活動不能・死亡・心身に重大な障害・刑事処分 |
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パワー・ハラスメント |
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| 活動環境を悪化させるまでに至らなかった(偶発的) | ● |
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| 活動環境を悪化させるまでに至らなかった(継続的あるいは悪質) |
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| 活動に支障が生じた |
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| 活動不能・死亡・心身に重大な障害・刑事処分 |
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不適切経理 |
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| 知りながら報告せず |
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| 目的外流用 |
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| 自己図利・刑事処分 |
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